お節料理は本来神に奉げた奉納品をもらい下げ、料理して【天皇はじめ取り巻きのお公家衆】の長期政権の維持・平安と安泰を祈願したものから始まったと考えられます。
前にも掲載いたしましたように料理とは≪権力者の長寿と長期政権維持≫の為の滋養・強壮・漢方などと≪神≫宗教とが組み合った考えから発生しております。
≪武家社会≫が生まれ、お節料理が武家社会に普及し、江戸時代半ば(元禄時代ごろ)から商家の一部≪豪商)に取り入れられ、現在に至ったと言われています。お節料理が≪重詰め≫の形式に変化するまでにはかなりの時間がかかったようです。
江戸の生鮮食料品は川越・練馬・武蔵野・川崎・世田谷等の農村区域より市中に運びました。人力・馬車・川船での輸送が主な手段で正月の期間は食料品の確保も難しい状況であることは想像できます。又、江戸の町は≪火事・大火≫が多く発生し、正月休暇で規制して人手が少なくなる正月は出来得る限り【火を使う行為】を抑える術として三ヶ日を火を使わず、出来るだけ保存食で過ごす食生活が町中に広がっていった一つの要因と思います。
重詰めには関西風≪公家料理≫と関東風≪武家料理≫の盛り付けの形式が違います。関西風は≪斜め盛り≫・関東風は≪重ね盛り≫で盛り込みます。
一般的には≪四段重ねの重箱≫が原則で上から≪春・夏・秋・冬≫祝い肴口替わり・焼き物・煮物の順で盛り込みます。
参考までに食材に隠された≪戒め・いわれ・祈願≫を掲載いたします。
お節料理≪隠れている戒め・祈願≫
黒豆 苦労を惜しまず、まめまめしく努力を惜しまない事
数の子 子孫繁栄 子宝に恵まれるように
金団(きんとん) 金運
紅白なます 大根・人参ともに根菜。台地に根を下ろし、巣(住まい)を定着するように
昆布・モズク 養老昆布。長生きの象徴・ご長寿祈願。喜びの象徴「ようろうこんぶ・よろこんぶ』昆布のように粘り強く。
栗 苦離 あらゆる苦難から逃れられるように元日に苦を飲み込んでしまう。 才巻き海老 海老のように年々こしがまがる迄年輪を重ねること。忍耐・努力・長寿。海老で鯛を釣つる。・・・鯛を釣り上げるための餌。
鯛 おめでたさの象徴。海老で鯛を釣る海老よりも勝おめでたさ。特に江戸時代に入り徳川家の接待料理に出される≪宴の象徴≫
クワイ 人生に芽が出ますように・・・出世・向上・努力
牛蒡 細く長く見えないところでの努力・忍耐
はじ神 神様の象徴。
松 一年中青々と生い茂る繁栄の象徴。
竹 竹の子から青竹まで1年で成長する成長の早さ。
梅 春一番に咲き乱れ小枝を細やかに伸ばしながら実を着ける樹木で≪産む≫生産・繁栄 の証。
らっきょ 『楽・居』安住の地・安定邸生活の確保。
お多福豆 来福祈願。
白髪ねぎ・白髪大根レンコン 先を見通す力・眼力・予感。
鶴・亀 長寿祈願・生活政権安定祈願。鶴は千年・亀は万年。
モズク・昆布 昆布と共に海の『養老』長寿祈願。
大和芋 陸の『養老』長寿祈願。物と物・人と人をつなぎ止める和合の力の象徴。 菜の花 春の野菜の象徴。柔らかく鮮やかでみずみずしい自然の活力の象徴。 金柑 地位・名誉・金運
スルメイカ 寿留女(するめ)と書き古来より神に奉げる奉納品の一つ。幸せの祈願。
かちぐり
するめ 元来神様・天皇に献上する3大奉納品・昆 布・米・絹布・麻を含め7大献上品
干しアワビ
迎える新年が皆様にとって良いお年でありますように心からお祈り申し上げます。!!
≪頑固おやじ≫
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