


頑固おやじです。
今週は【秋の味覚 栗の渋皮煮】を掲載いたします。
【栗の渋皮煮】は【栗の甘露煮】の応用編で、渋皮煮が作れれば甘露煮は簡単に作れます。
昨今、日本料理・和菓子の技術の継承において既製品を使っての技術継承が多くなってきたと思います。
手作りの≪栗の渋皮煮≫と既製品の≪栗の渋皮煮≫の柔かさ・味の相違を是非試していただきたいと思います。
今回≪栗の渋皮煮≫を習得することにより、≪栗の甘露煮≫まで習得できるように、【レシピ】を作りました。是非習得してください。
【材料】
殻付き栗
苛性ソーダ(又は重曹)
上白糖
水飴
【道具】
金笊
鍋
ボール
剥き庖丁(ペティーナイフ)
クッキングペーパー
竹串
歯ブラシ
【作業工程】
①栗の鬼皮を剥きます。2通りの方法があり、どの方法を使っても可能です。
イ、生のまま鬼皮をむく方法。





ロ、鍋にお湯を沸かし沸騰後約5分程度、軽く湯がいて水に晒し、鬼皮を柔らかくして剥く方法。






*傷の入った栗は渋皮煮に作っても痛みが速いので、≪栗の甘露煮≫≪栗ご飯≫等に使用します。
参考写真挿入




着色の方法は剥き繰りをミョウバン水に浸け、翌日≪クチナシの実≫を割り、、酢少々を加えて沸騰後とろ火で10分程度湯がき、そのまま冷めるまで待ち、冷めてから水に晒します。
②渋抜きの方法も2通りの方法があり≪苛性ソーダ≫を使う方法と≪重曹≫を使う方法があります。
昔は≪苛性ソーダ≫を使って作業を行いましたが、劇薬指定により≪重曹≫を使う方法が主流になっております。
今回は≪重曹≫を使う方法で写真を掲載いたします。
③鍋にお湯を沸かし沸騰後、重曹を入れます。大よそ900㏄のお湯に対し3㌘〜4㌘程度。
剥き繰りを入れて箸でかき混ぜ、3分〜5分。水に晒します。







④栗渋の大まかな筋を竹串を使って外します。




⑤再びお湯を沸騰させ、大よそ900㏄のお湯に対し5㌘程度の重曹を入れ④を入れて箸でかき混ぜ5分、水に晒して竹串・歯ブラシを使って丁寧に渋皮を除去し、水に晒します。









⑥別鍋に500㏄の水を沸かし、300㌘の上白糖を加え砂糖水を作ります。




⑦別鍋に⑤を入れて水を入れ、火にかけて沸騰後、弱火で10分。鍋に笊を掛けて直接水が当たらない様に気を付けて晒します。










⑧⑦を笊にあげて水切りし鍋に移して⑥の砂糖水を張り、クッキングペーパーに包丁で切れ目を入れて紙蓋にして火にかけます。






⑨⑧を強火で沸騰後、弱火で約20㌫に詰め、水あめを加え仕上げます。
⑩瓶詰めにして加熱加工。(加工方法は3月26日掲載≪行燈金柑≫の処で掲載済)
お菓子・前菜・八寸・焼き物のあしらい等応用範囲が沢山あります。是非試してみて下さい。
時機を見て茶素麺を使って、伊賀あげ・栗一粒など和菓子・前菜・八寸等の応用料理も掲載いたします。ご期待ください。
≪頑固おやじ≫
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