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庖丁の手入れ(磨き方 研ぎ方 仕舞い方)

頑固親父です。包丁の手入れの仕方、研ぎ方を中心にお話ししたいと思います。
頑固親父は《和食料理人》として各師匠のご指導を受け鍛えていただきました。従って[庖丁]に対する思い込み、考え方も諸先輩方から受け継いだ《刀》としての扱い 信念がございます。近年の『若者達』には合わないかも知れませんが、日本料理の《包丁の発達、料理職人成長の歴史》と思って聞いてください。

そもそも日本料理は神様に捧げる《御進物 お供物 奉納品》を調理して、時の《地政者》の権力顕示、滋養強壮を養い長期政権維持の為、御進物を貰い下げ調理した物が始まりとされています。

まな板の上に載せた《御進物》や三宝に盛り付けた《奉納品》などを、烏帽子(えぼし)直垂(ひたたれ)で右手に《庖刀》左手に《金箸》を使って、《捧げ物》に直接触れる事なく、さばき切った【庖丁式】が日本料理の基本の形です。

日本料理の初期は《神前料理》から始まり《精進、普茶料理》《武家料理》《懐石料理》《会席料理》《割烹料理》
《逸品料理》と変遷し、その後様々な組み合わせ 世界の料理の応用などを経て現在に至っています。
この様な状況下で、育てられた私は《料理人》は《武士》であり、身分も《薬事師》《毒味役》と同等の役職にして【奥】に従事する重要な役職。現代使われている『医食同源』とは本来『薬食同源』が本来の言葉で《白衣》は[鎧]、《庖丁》は武士の[刀]、『万が一にも【殿様(お客様)】の《命》を危険に晒した場合は、自分の生命をおのれの《庖刀》を以って腹を斬る覚悟が必要。』言い換えれば『料理人は常に人の命を預かっている』という《自覚と自尊心》が必要と教育されて参りました。修業時代から50余年、この教えはいまだに忘れることはありません。!!
これから、料理の世界を目指す人達も《衛生管理 健康管理 食材管理 道具の手入れ》などに十分に配慮しながら技術習得に励んで頂きたいと思います。

それでは本題に入りましょう。
包丁には《機械打ち》《手打ち》の他 使用する鋼の種類 刀と同じ打ち方をする《本焼き》《霞焼き》など色々の種類の包丁が作られています。作り方、材質によって包丁の値段も千円単位から百万単位まで様々です。それによって手入れの仕方も変わります。
 
 正本総本家   
この庖丁は私の師匠から50年前に造って戴いた特別注文の本焼きの薄刃です。刃渡り八寸の包丁で『この包丁を使いこなせる様になった時が一人前』と作っていただいた包丁で、50余年経った現在でも《親の形見》として大事に使っております。

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 沖芝正国 不動国行  
この庖丁は初めて《中嶋》にて、調理長に就任した時、師匠にいただいた、包丁を[研ぎ]に出した時に《正本の主人》より、『これだけの包丁は作れる職人がもういない。大事に使って下さい』と言われ、代わりの包丁として関西随一の刀鍛
《沖芝正国》とその弟子《不動国行》師弟にお願いして《薄刃、柳庖丁、フグ引き》の《本焼き》を三本セットで注文して打って戴きました。その後、40年使用しております。
正国包丁写真
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国行庖丁写真
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霞み焼きサンプル
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磨き方については昔はヘチマたわしに磨き砂を使用したそうです。私達の時代は少し商品開発が進み、クレンザー 液体洗剤 ボンスター スティールウール等を使うようになりました。
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砥石は《天然砥石》と《人工砥石》があり、天然砥石は値段も高く、一般的には人工砥石を使います。但し【親方】に依っては《刀鍛冶》に打たせた特注品があり、包丁の品質に合わせた手入れが必要です。
🔴磨き方の注意  《動画完成しました。最後に掲載しております。》
🔴研ぎ方の注意
①砥石を常に平らにして置く。平らでないと包丁の刃が《丸刃》に変形するので注意して下さい
②包丁のしのぎを砥石にピッタリ合わす。ズレたりゆがんだりブレたりすると《丸刃》の原因になる。
③砥石を満遍なく使い、包丁の刃が砥石の右上左下、左上右下万遍なく対角に使いながら、表(シノギ)の部分30回に対し、裏研ぎ10回程度に研ぐ。左手で押さえたシノギ部分がブレない様くれぐれも注意すること。
④包丁の《刃》のつき方を確認する為、右手に包丁を持ち左手親指の《爪》に刃先を充てて、止まり加減で《切れ味を確認する。

🔴仕舞い方は長期間の保管と短期の保管によって扱い方が変わります。
1️⃣短期の保管
翌日までの保管又は近日中に使用予定
包丁差しにて保管 フキンを使ってよく水気を拭き取り、新聞紙又は電話帳に挟み込んで更によく水気を切る。
新聞、電話帳の印刷したインクの油性分を水気を切りながら付着させ酸化を防ぐ為。
翌日、近日中に使用する予定があり、庖丁差しにさして保存。刃が触れない様に注意必要。
付属の鞘を使っての保管は短期間(1週間て程度)迄と考えて下さい。
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2️⃣長期の保管
休職など長期休養に適した保管方法。
しばらく使用予定なく、長期保管する場合は1️⃣の工程を施し、《ツバキ油サラダ油を塗って、良く拭き取り更にロウ紙又は新聞紙で包み込み》保管する。
鞘などに入れての保管は長期の保管には適さないので注意必要。
     
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包丁の研ぎ方について動画を作成しました。



     





野菜を刻むとき、「より細く刻む秘訣はありますか?」との質問がありました。
答えは訓練あるのみ!。ただ訓練する時に、左手の親指に向かって人指し指 中指 (薬指)のスライドの動作を小さくすると同時に右手の包丁の動きを同調させる事です。左手のスライドが微妙な動きに対応することができれば、刻みの作業は各段に上手になっている筈です。刻みの能力が高くなる程に 切る 引く 作業が上がり、むく そぐ 切り落とす などの能力も高くなります。
頑張って修得に励んで下さい!!.           頑固親父
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